2023.05.07 11:30

トヨタは本気で電気自動車を優先させるのか?

上海で発表された「bz Flex Sport Concept」

トヨタは近年、投資家や環境保護団体から、電動化に関する進捗の遅れを常に指摘されており、特に米国では批判の声が大きい。

しかし、4月1日に就任したトヨタの佐藤恒治新社長は、電気自動車(EV)を優先させることを約束した。 先月7日の記者会見では、「EVも一つの大事な選択肢なので、EVをやらないと言っているのではなくて、EVも本気なんですよ。全方位でマルチパスウェイ(多様な選択肢)をしっかりやっていきながらも、EVをさらに加速していく動きを今、一生懸命取っています」と佐藤社長はいう。

先月、上海モーターショーでトヨタは「bZスポーツ・クロスオーバーコンセプト」と「bZフレックススペース・コンセプト」の2台のEVコンセプトカーを披露し、本格的なEV取り組みを見せた。2026年までにこの2台を含む10種類の新しい電気自動車モデルを約束し、同年までに150万台のEVを世界で年間生産する目標を設定した。



この計画では、EVに加え、ハイブリッド車、プラグイン・ハイブリッド車、燃料電池車、その他の代替燃料車の開発を継続するとトヨタは言っている。トヨタの作戦に対して辛口の評論家は、この数字はあまりにも小さく、遅すぎると主張し、多角的な戦略への新たなコミットメントに反対している。

アメリカ政府は、トヨタはEV普及にどのぐらい本気なのかを確認するため、ホワイトハウスの代表がトヨタ幹部と会談した。トヨタのEVへのコミットメントを額面通りに受け止めているのだ。ロイターの報道によれば、ホワイトハウスの上級顧問であるジョン・ポデスタは、会談の後、『トヨタは現在、電気自動車の生産に「完全にコミット」している』と述べた。

bz crossover の室内イメージ

bZ Sport Crossover の室内イメージ



ポデスタは、トヨタがこの分野で「遅れをとっていた」と認めながらも、「状況は良い方向に変わりつつある」と言った。「しばらくはプラグイン・ハイブリッドを作り続けると思いますが、新しいリーダーシップのもと、電動化に完全にコミットしています」と同氏は語った。
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