本もシェアサイクルも借りられる「自転車図書館」。アメリカの健康でエコな交通手段

この頃、自転車を借りたり返したりできるシェアサイクルを街で見かけることも増えてきた。自転車を利用する人は利用しない人より、日々の移動におけるCO2排出量が84%少ないという研究もあり(※1)、エコな移動手段への転換を促すシェアサイクルが注目されている。
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そんななか、アメリカ・ウィスコンシン州のマディソン市では、シェアサイクルをより身近なものにしようと、図書館で電動自転車を貸し出す取り組みが行われている。

2021年、市内の図書館が、電動自転車のシェアリングサービスを提供するMadison BCycleとパートナーを組んで始まった取り組みだ。


図書館カードを持つ人であれば、誰でも最長1週間、電動自転車とヘルメットを借りられる。各図書館に用意されている、電動自転車を利用するためのパスカードを借りられる仕組みだ。本をたくさん借りて荷物が重いとき、電動自転車があると助かるのではないだろうか。
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パスカードがあれば、マディソン市内及び周辺にある50以上の専用駐輪スペースで、電動自転車を借りたり返したりできる。電動自転車の数は、全部で350台以上。1週間試して、自転車生活の良さに目覚める人も現れそうだ。

シェアサイクルサービスによっては、会員登録や決済などのために、スマートフォンやクレジットカードが必要となる場合がある。こういったものを用意せずにサービスを利用できたら、これまでアプローチできていなかった人たちに、シェアサイクルの魅力を知ってもらえるかもしれない。

マディソン市の9つの図書館には、年間約200万人もの人が訪れるという(※2)。多くの人が訪れる施設が、CO2削減に向けた具体的な行動を提案する場になることを期待したい。

同国ではマディソン市以外にも、さまざまな州の図書館が自転車を貸し出しており、その取り組みを一覧にまとめている人もいる。今後の広がりが楽しみだ。

※1 The climate change mitigation effects of daily active travel in cities – ScienceDirect
※2 Media Relations | Madison Public Library

【参照サイト】
Madison BCycle Community Pass Program | Madison Public Library


※この記事は、2021年9月にリリースされたCircular Economy Hubからの転載です。
(上記の記事はハーチの「IDEAS FOR GOOD」に掲載された記事を転載したものです)

文=IDEAS FOR GOOD

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