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2023.05.02 12:00

アップルの新預金サービス、開始4日間で約1360億円の入金

kovop / Shutterstock.com

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Apple(アップル)がこのほどサービスを開始した高利回りの普通預金口座に、最初の4日間で9億9000万ドル(約1360億円)もの預け入れがあったようだ。この件に詳しい2人の情報筋が明らかにした。初日だけで4億ドル(約550億円)近くが集まったという。

銀行口座の平均的な利回りは0.5%以下とあって、アップルの口座の年利4.15%という目を引く魅力的なリターンとiPhoneの普及が口座開設ラッシュの主な要因のようだ。情報筋の1人によると、サービスを開始した週におよそ24万の口座が開設された。アップルの預金口座は米金融大手ゴールドマン・サックスのバンクUSAとの提携により提供されている。ゴールドマンの個人消費者向けブランド「Marcus(マーカス)」の高利回りの普通預金口座は年利3.90%で、アップルのものよりも明らかに低い。アップルとゴールドマンは預け入れ額と開設された口座の数についてコメントを却下した。

「銀行は米連邦準備制度委員会(FRB)の利上げにすばやく対応し、住宅ローンや自動車ローンの金利を上げたが、従来の預金や普通預金口座の利回りはほとんど上昇していない」と決済専門のCrone Consulting(クーロン・コンサルティング)の創業者でCEOのリチャード・クーロンはいう。「譲渡性預金(CD)やマネー・マーケット・ファンド(MMF)、そしてアップルのようなフィンテックへの資金の流出が起きている」と指摘する。

アップルの預金口座サービスの開始は、銀行破綻の連鎖を受けて預金を獲得・維持しようと金融機関の間で繰り広げられている熾烈な競争への参戦となる。ファースト・リパブリック・バンクは業界への信頼の揺らぎから破綻した最新の金融機関だ。920億ドル(約12兆6220億円)の預金も含め、同行の資産の大部分はJPモルガン・チェースに買収された。
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翻訳=溝口慈子

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