新たなアイデアの醸成
職場での対立は、新たなアイデアに目を向けるチャンスになるという点で有益だ。健全な対話と議論を促すことができれば、新たな視点の獲得につながる可能性がある。1人ひとりが、当然視している「前提」自体を疑い、多数派のものの見方から離脱できるよう支援することは、創造性を育むことにもなる。対立にうまく対処することで、結果的にイノベーションを加速させることができるのだ。異なる見解を認め合う
対立の最大の原因は、往々にしてコミュニケーション不足だ。有害な社風が職場に広まるのを防ぐために、人々に、異なる見解を尊重し考慮することを促そう。常に穏やかに語り、自分のボディランゲージを相手がどのように受け取るかを意識しよう。また、アクティブ・リスニングを実践し、あなたの期待を明確に伝えて、混乱を避けよう。
信頼の向上
対処さえ適切であれば、健全な対立を経て、社員たちはより安心感を抱くことができる。そうなれば、各個人が、ネガティブな結果を恐れずに、忌憚なく自分の意見を表明できるようになる。安全な空間の創出は、コラボレーションの効率化にもつながる。信頼と安心の改善によって、人は目の前の業務に、より集中できるようになり、パフォーマンスも向上する。
コミットメントの構築
対立を恐れているうちは、チームが真のポテンシャルを発揮することはできない。つまり、健全な対立は、コミットメントの構築につながるという点でも有益なのだ。人々は、自分の意見を聞いて欲しい、自分のアイデアを検討して欲しいと考えている。生産的な対立に、積極的に関与するよう促すことは、チームへの投資だ。これにより、たとえ最終的な方向性に関して意見の相違があったとしても、意思決定に至るまでのロジックを全員が理解することで、コミットメントが生まれる。職場での対立は避けられないものだが、こうした緊張状態は、悪いものばかりではない。重要なことは、健全でインクルーシブな環境を築き、職場の誰もがオープンに意見を述べ、弱点を包み隠さずにいられるようにすることだ。
ここで取り上げたアドバイスに従うことで、団結力の強いチームを築き、コミットメントや熱意、そして何より生産性を高いレベルで維持することができるだろう。
(forbes.com 原文)