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2023.05.07 08:00

米ミスコン、勝者地元の女性に悪影響か 初の大規模研究

2022年のミスUSAで優勝し、米国代表として出場したミス・ユニバース世界大会でもグランプリに輝いたロボニー・ガブリエル(2023年1月14日撮影、Jason Kempin/Getty Images)

変わるミスコン

ミス・アメリカは最近、形式が大きく変更されているため、若い女性への悪影響はなくなっているかもしれない。ミス・アメリカは2018年、水着審査を廃止し、身体的な美しさに基づいて審査することをやめた。今回の研究では1990年代から2000年代に収集されたデータを使用しており、ミス・アメリカに対する反応は現在は違ったものになっている可能性がある。他方、ミスUSAのほうは今も美しさが重視されていて、水着とイブニングガウンのコンテストで審査が行われている。ミスUSAの優勝者は「ミス・ユニバース」世界大会に米国代表として出場する。
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ミス・アメリカやミスUSAは長年、女性蔑視的な女性観や美的感覚の固定化を助長してきたとして批判を浴びてきた。1968年の時点ですでに、ミス・アメリカに抗議する女性のデモ行進が行われている。ただ、これまで、ミスコンが現実世界で少女を含む女性に与える影響について調べた大規模な研究はなく、カーペンターとチャーチルによるものが初めてだった。

先行研究では、痩せた女性の登場する広告や、痩せすぎのモデルを特集した雑誌が女性のボディーイメージに同様の悪影響を与えることが実証されている。ある研究レビューでは、「(痩せ型の女性を取り上げた)メディアに繰り返し接することや、メディアから直接的および(友人や同僚、両親、コーチ、医師らへの影響を通じて)間接的に痩せへのプレッシャーにさらされることは、思春期の少女や若い女性の身体への不満や体重をめぐる不安、摂食障害のリスク要因になる」と結論づけている。

ミス・アメリカが進化して女性の見た目を判断基準にしなくなったように、多くの企業も商品やサービスの宣伝で痩せすぎのモデルを起用するのを避けるようになっている。業界は、ありのままの体を前向きにとらえる「ボディーポジティブ」とダイバーシティー(多様性)を促進する方向に大きく変化している。一方で、モデルの多くが今もスリムな体形であることも事実だ。
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こうした細さ重視の結果、大半の少女は自分の体に満足できないでいる。全米女性機構(NOW)によると、米国の少女の53%が自分の体に不満を持っており、17歳ではその割合が78%に達する。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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