北米

2023.04.29 12:00

銀行危機再燃でビットコインに追い風、「来年末に10万ドル」説

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ビットコインやイーサなどの仮想通貨の価格は、「米国の仮想通貨業界は死んだ」という悲惨な指摘にも関わらず、3月のシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の相次ぐ破綻を受けて上昇した。
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ビットコインの価格は、今月大きく変動した後に26日に一時3万ドルを回復した。そして今、ファースト・リパブリック・バンクの経営危機が報じられる中で、スタンダード・チャータードのアナリストが、ビットコインに対する新たな強気の見通しを示している。

「我々は、ビットコインが2024年末までに10万ドルの水準に達する可能性があると考えている。仮想通貨の冬はようやく終わった」と、スタンダード・チャータードのデジタル資産調査部長のジェフ・ケンドリックは先日のメモに書いた。

仮想通貨市場は、過去18カ月に渡り弱気市場から抜け出せず、昨年11月には大手取引所FTXが崩壊した。しかし、それ以来ビットコインの価格はイーサとともに急上昇し、ファースト・リパブリックの危機が囁かれる中で、再び強気を取り戻したように見える。
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「伝統的な銀行セクターが現在直面しているストレスは、ビットコインのアウトパフォームを後押しする。ビットコインは、安全な避難場所や価値の保存ツール、送金手段として評価されている」と、ケンドリックは書いている。

彼はまた、来年春のビットコインの「半減期」による供給制限と、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げサイクルの終了がリスク資産の安定化につながると述べている。

しかし、ビットコインとイーサがそろそろ壁にぶつかるかもしれないと懸念する声も上がっている。

「ビットコインとイーサは、3万2000ドルあたりで抵抗の壁にぶつかるかもしれない」と、ブルームバーグインテリジェンスのマイク・マグローンは、Eメールのメモで述べている。

「我々は、トップの仮想通貨に対し長期的には強気だが、リセッションの到来で株式市場がダメージを受ければすべてのリスク資産が影響を受ける可能性がある。ビットコインとイーサは最もハイリスクな投資先に含まれる」と彼は指摘した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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