2023.05.04 13:00

一度は訪れたい、5つの「世界遺産のワイン生産地」

仏シャンパーニュの丘陵、メゾン(製造業者)とカーヴ(地下貯蔵庫)

世界で最も有名な発泡性ワイン「シャンパン」の生産地は、2015年に世界遺産に登録された。高い専門技術をもつ職人たちが、ワイン生産を農工業として確立させた成果が認められてのことだ。

ユネスコの世界遺産公式サイトでは、こう説明されている「この世界遺産は、『ブドウが栽培される歴史的な丘陵地』『地下貯蔵庫群を備えたシャンパン製造所』『販売・物流の拠点シャンパン・ハウス』の3つで構成されており、シャンパンの製造プロセス全体が示されている」

仏ブルゴーニュ、ブドウ畑のクリマ(銘柄畑)

仏ブルゴーニュ、ボーヌ近郊のブドウ畑 Getty Images

仏ブルゴーニュ、ボーヌ近郊のブドウ畑(Getty Images)


ブルゴーニュがブドウ栽培環境として格別に優れていることは、中世から知られていた。ブドウ畑を囲む自然環境(テロワール)が独特であるばかりか、人間が栽培にもたらす作用にも大きな意味がある。

「第1に、ブドウ畑と、周辺の村々やボーヌ市街を含む製造地が一体となって、製造システムの商業的な一面を示している」と世界遺産公式サイトでは説明されている。「第2に、歴史的中心地ディジョンが、行政の規制措置によってクリマ(ブルゴーニュ一帯に広がっている、正確に境界線が引かれたブドウ栽培区画)システムが誕生した影響力を象徴している」

ブルゴーニュの丘陵地には1247のクリマがあり、異なる特性と人の手が入ることによって、それぞれの個性が生まれている。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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