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2023.05.02

資金調達2.8兆円 「SXSWピッチ」登壇の起業家がハイレベルな理由

SXSWピッチでは「予選選考・コーチ委員会」が組成され、60名以上の投資家や起業家がボランティアとして参加しています。選考委員会の共同委員長のターニャ・ホワイトさんに話を聞きました。
 
── 「SXSWピッチ」について教えてください。
 
2009年から始まり今回が15回目です。今年は、世界中から約900社の応募がありました。
 
「SXSWピッチ」は、将来性を重視していて、シード期のスタートアップしか参加できません。
 
我々選考委員会は、将来的に新しい分野を切り開く、エキサイティングな未来の技術を開発している企業を推薦します。
 
そして、40社(8カテゴリー毎に5社)がファイナリストとして選ばれますが、約900社の中から40社ですから、かなり狭き門です。過去15年のファイナリスト631社の資金調達額(買収を含む)合計は215億ドル(約2兆8856億円)、1社平均は3000万ドル(1ドル135円換算で約40億円)になっています。
 
──選考委員会にはたくさんの人が関わっていますが、皆さんボランティアですか?
 
約60名が予選選考プロセスや、本選出場者へのコーチとして関わっています。その多くがボランティアです。私は選考委員会の共同代表をしていますが、起業家であり、またエンジェル投資家です。
 
──SXSWはDE&I(多様性、公平性、包括性)にとても配慮しているように思います。
 
SXSWでは、パネラーや審査する人たちのDE&Iをとても意識しています。一方で、審査の過程でマイノリティ創業者を見たときには、白人男性もチームに入っているか気にします。また、単にマイノリティの欄にチェックを入れるためだけに、共同創業者が置かれているのではないかについて、確認するようにしています。
 
つまり我々は、単にマイノリティを優遇するということではなく、本当の意味でのDE&Iを追求するように心がけているということです。
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文=芦澤美智子 編集=露原直人

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