食&酒

2023.05.05 12:00

若いワイン愛好家の飲酒量減るも使う金額は増加、米国

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若年層は節度ある飲酒を好む傾向もある。この世代では、低アルコールワイン、特にアルコール度数が低い点を差別化要因として販促を行っている商品が人気を獲得しており、IWSRはその例として、Kim Crawford Wines(キム・クロフォード・ワインズ)の「イルミネート」シリーズを挙げている。
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若者たちの間では、缶や紙パックに入ったワインなど、「ちょい飲み」や手軽に持ち運べるパッケージを受け入れる傾向が高まっている。Nomadica(ノマディカ)は小ぶりサイズの高品質な缶入りワインを売り出して波に乗った。箱入りワインでは、食前酒ブランドHaus(ハウス)の創業者が独立して立ち上げた新しい消費者直販のAmi Ami(アミアミ)が発売され、デザイン性の高いパッケージにひねりを利かせた商品名をつけたGonzo Vino(ゴンゾー・ヴィーノ)や、シチリア産箱入りワイン専門ブランドAlileo(アリレオ)などと共にワイン業界への新規参入を果たした。

またIWSRの報告によると、若いワイン愛飲者は、家飲みとは異なる体験型の飲酒に魅力を感じている。たとえば、独創的なテイスティング体験や、幅広い種類のワインが試せる体験が人気だ。

ハルステッドは、「よりプレミアムな商品の価値を伝えることも効果的だ」と語る。「米国の若年成人のワイン愛飲家は、たまにしか飲まないが、飲むときはより多くお金を使う傾向がある」
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これらは、若い世代の購買力が高まるにつれて、ワイン生産者や流通業者にとって心に刻むべき重要な要素となるだろう。

SVBの報告書は、ワイン業界が直面する最大の懸念は若者層だと指摘している。執筆したSVBびエグゼクティブ・バイスプレジデントでワイン部門「SVB VB 0.0%」創設者のロブ・マクミランは、次のように述べている。「私の考えでは、若い消費者が最もお金を使える年頃にワイン分野に関与・参加できていないことが、現代のワイン事業にとって最大の懸念事項だ。若い消費者にブランドを売り込もうと今やっていることは、何であれ役に立っていないのですぐにやめるべきだ」

forbes.com 原文

編集=荻原藤緒

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