政治

2023.04.26

バーニー・サンダースが大統領選の出馬断念、バイデン支持に

バーニー・サンダース上院議員(2019)|Getty Images

バーニー・サンダース上院議員は4月25日、2024年の米大統領選に出馬せず、バイデン大統領の再選を支持すると述べた。「民主的社会主義」をアピールし、草の根的アプローチで若者の支持を集めた81歳は、大統領選への野望に終わりを告げた模様だ。

サンダース議員は、AP通信の取材に対し、彼が出馬をとりやめた主な理由を、民主党が一致団結してトランプなどの米国の民主主義を損なおうとする勢力に対抗できるようにするためだと説明した。議員は、バイデン大統領の出馬宣言の以前は、自らの出馬の可能性を否定しておらず、彼の選挙顧問のFaiz Shakirは、昨年12月のCBSニュースの番組で、バイデン大統領が出馬を断念した場合、サンダース議員が出馬を検討すると述べていた。

バイデン大統領は25日朝に公開された動画で2024年の大統領選への出馬を宣言し「アメリカの魂のための戦い」を続けるために、さらなる4年間が必要だと述べた。

「大統領選に出馬できてとても光栄だった。楽しかったし、政治のあり方に何らかの影響を与えることができたと思う」と、サンダース議員はAP通信に語った。

サンダース議員は、ヒラリー・クリントンに対抗して2016年の大統領選に出馬するまでは、比較的無名の政治家だった。しかし、社会の不平等や大企業の強欲ぶりに反対する彼のメッセージは、全米で支持を集め、特に若い世代の行動を促すことにつながった。

サンダース議員は最終的に指名を逃しクリントンの支持に回ったが、彼のキャンペーンの予想外の強さは、ニューヨーク州選出のアレクサンドリア・オカシオ・コルテス議員のような、急進的左派と呼ばれる新しい世代の民主党議員の誕生を促した。

サンダース議員は2020年に再び民主党から大統領選に出馬し、指名を獲得するかに見えたが、エイミー・クロブシャー上院議員やピート・ブティジェッジ前サウスベンド市長らがバイデンに支持を表明したことで、その機会を失った。しかし、サンダース議員はその後も民主党内での影響力を大きく伸ばし、2021年には上院予算委員会の委員長に選出され、1月までその職を務めていた。

世論調査で民主党は、2024年にバイデン大統領以外の候補者を希望していることが一貫して示されており、その理由の多くはバイデン大統領の年齢にある。しかし、バイデン大統領は80歳で、サンダース議員よりも1歳若い。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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