英国政府は新たな法案の「Digital Markets, Competition and Consumer Bill(デジタル市場、競争と消費者法案)」を間もなく発表する予定で、サイト上の偽のレビューに対処しない企業は、巨額の罰金に直面する可能性がある。
Which?が行った最新の調査で、フェイスブックやアマゾンなどで、無料の商品を提供する代わりに偽の高評価レビューを書かせる十数社のグループが発見された。これらのグループは、6万2000人以上のメンバーを抱えている。
「フェイスブックでは、偽のレビューを取引する業者が繁栄し続けており、消費者が誤った情報の脅威にさらされている」と、Which?の担当者は述べている。
その中の1つの業者のAmazon Top Reviewsは、Which? の調査担当者に「5つ星のレビューを書いてくれたら代金を返金する」と申し出たという。レビューの対象となったアイテムは、イヤホンやスマートウォッチ、ソーラー発電式のスプリンクラーなどだった。
一方、1月に発足した「トラストパイロット・レビュー・サポート」と呼ばれる業者は「私たちは、5つ星のポジティブレビューを付けることで、あなたのビジネスをサポートします」との宣伝文で、顧客を募っている。
さらに、Which?がこのような業者を探すためにフェイスブックで検索を行ってみた結果、一部のキーワードでは「この用語は詐欺行為と関連している」との警告が表示されるが「Amazonレビュー」などの単純な検索ワードを入れると、明らかに偽レビュー業者と思われるグループが表示されたという。
フェイスブックは、Which'sが指摘したグループを削除したと発表し、アマゾンやグーグルは、過去に違反者に対し法的措置をとったことがあると述べている。
英国の競争市場庁(CMA)は昨年4月、偽のレビューを取り締まるための強力な権限が与えられ、このような業者に世界の売上の最大10%の罰金を科すことが可能になった。
「CMAは、このような違法行為を取り締まるためにソーシャルメディアを積極的に監視し、彼らが適切な措置を講じない場合は、断固たる対応をとるべきだ」とWich?は述べている。
(forbes.com 原文)