探す価値のある星座の1つが「こぐま座(Ursa Minor)」で、北斗七星(Big Dipper)と向かい合っている。念のためにいうと、こぐま座で最も明るい星ポラリスの別名は「北極星」。したがって見た目上、決して動くことはない。地軸の北が真っ直ぐそこを指しているため、北極星とこぐま座は1年中見ることができる。ただし、後者を探すなら絶対に暗い空の方がいい(訳注:日時は日本時間で、翌日にほぼ同じ星景が見える)。
今週の天体観測と夜空について知っておくべきことを以下に紹介する。
4月26日水曜日:三日月と火星
今夜西の空高くに、見まごうことのない月と火星のペアが見える。およそ32%輝いている月は、わずか3度の位置にいる火星とともに、ふたご座の中にある。ふたご座の2つの明るい星であるカストルとポルックスが近くに見える。4月27日木曜日:月とポルックス
27日の夜、42%輝いている月は、火星からは遠く離れ、ふたご座で最も明るい星ポルックスのすぐ近くに見える。4月28日金曜日:上弦の月
天体好きの人たちは上弦の月に対して複雑な感情を抱いている。月の50%が輝いて見えるタイミングだ。すばらしい景観なのだが、月の光は夜空に深刻な光害をもたらし、天体観測をずっと困難にする。この状況は、1週間ほどでやってくる満月でさらに悪化する。しかし、上弦の月は昼に昇り、深夜に沈むので、午後の月見と深夜の星見が可能になる。こぐま座
こぐま座は「小ひしゃく(Little Dipper)」とも呼ばれ、北半球で1年を通じて見ることができる。向かい合うおおぐま座(Ursa Major)に、大きなひしゃく(Big Dipper)の北斗七星があることはおそらくよくご存知だろう。こぐま座は、その最も明るい星ポラリス(北極星)によって、容易に見つけることができるが、最も小さな星座の1つでもある。ポラリスの他に明るい星はコカブとフェルカドなどわずかしかない。このため、空が非常に暗くない限り、ポラリス以外の星を見つけるのには苦労するだろう。
ボーデの銀河と葉巻銀河
こぐま座とおおぐま座は、20センチ望遠鏡で華麗に見える2つの銀河の居場所でもある。M81(ボーデの銀河)は地球から約1200万光年離れた大型の渦巻銀河で、夜空で最も明るい銀河の1つだ。M82(葉巻銀河)も同じく地球から約1200万光年離れている、スターバースト銀河で、星形成が盛んなことで知られている。2つの銀河は望遠鏡の同じ視野内で垣間見ることが可能で、北斗七星の恒星ドゥーベの北西に小さく拡散した光の斑点として見える。上記の日時は北半球中緯度に適用される。位置ごとの正確な情報については、StellariumやThe Sky Liveなどのオンラインプラネタリウムを参照してほしい。 住んでいる場所の、惑星の出/惑星の入り、日の出/日の入り、月の出/月の入りの時刻をチェックしておくことをお勧めする(訳注:気象庁のサイトはこちら)。
(forbes.com 原文)