北米

2023.04.25

トランプ、自らをニクソンと比較 FOXニュースのインタビューで

Getty Images

ドナルド・トランプ前米大統領は23日、FOXニュースが放送したインタビューで、自らをリチャード・ニクソン元大統領と比較しつつも、自身はニクソンとは異なり2度の弾劾訴追と現在進行中の訴訟の間も共和党指導部から強い支持を受けていると主張した。

トランプはFOXニュースのマーク・レビンが行ったインタビューで、ウォーターゲート事件で失脚したニクソンの最大の後悔は「戦わなかったこと」だと主張。自身の2度の弾劾訴追と比較しながら、ニクソンに対する支持はなかったが「われわれに対しては大きな支持があった」とし、共和党のジム・ジョーダン下院議員(オハイオ州選出)をはじめとする「偉大な戦士たち」からの支持を得ていたと述べた。

また、ニクソンが「対人関係が非常に難しい」人物であったのに対し、「私は人とうまくやれる」として、違いを強調。「ニクソンは非常にタフな男だった。私についても同じことを言う人がいると思うが、彼の最大の敵は彼自身だった。私についてもそう言えるかもしれないが、それは人々が思っているほどではない」と語った。

トランプは、ニクソンの家族とは頻繁に話すと説明。家族からかつて、ニクソンに大統領自由勲章を与えることを検討するよう頼まれたことを明かした。「非常に興味深い要求だと思った。私は、その前に、こまごまとしたことを片付けさせてほしいと言った」

トランプはさらに、ビル・クリントン元大統領とは以前、友好的な関係にあったと強調。頻繁に手紙を交換し、自身の結婚式にもクリントン夫妻が出席したと指摘した。

2016年の大統領選を争ったヒラリー・クリントンについては、夫のビル・クリントンの経験を十分に活用しなかったと主張。ビル・クリントンを「信じられないほどの武器」、「天性の政治家」と呼んだ。

トランプは、近く発売する書籍『Letters to Trump(原題)』の宣伝のために今回のインタビューに応じた。同著は、トランプがニクソンやヒラリー・クリントン、オプラ・ウィンフリー、金正恩ら要人から受け取った私信を紹介する内容となっている。

インタビューではこのほか、ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵攻やベラルーシへの核兵器配置などにも言及。米軍が2021年に行ったアフガニスタンからの混沌とした撤退が、プーチン大統領を勢いづけたとの見解を示した。

トランプは、アフガン撤退は自身の政権が主導したものであり、問題だったのは撤退自体ではなく、そのやり方だったと主張。撤退の混乱をめぐりマーク・ミリー統合参謀本部議長が「軍法会議にかけられるべき」だと述べた。

forbes.com 原文

翻訳=上西雄太・編集=遠藤宗生

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