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2023.05.01

ライブ映像の顔が全くの別人に、ハリウッドも注目のディープフェイク動画技術

Shutterstock

「インターネットの根幹にあるのは、通信品位法第230条だ」とグレアムは続けた。「ソーシャルネットワーキングやユーザーが作成・投稿したコンテンツの普及を通じて、人々が他者の著作物を悪用するのを防ぐための法律だ。このパラダイムにおいては、いつでも、どこでも、何でも見ることができて、モデレーションがないほうがいいのかもしれない。たしかにそう主張しようとする人はいるだろうが、社会にとっては決してよいことではない。私は根底の部分でかなりの規制賛成派であり、制度派だ」

グレアムは規制賛成派かもしれないが、この種のAI画像が刻一刻と改善され、より速く、より安価になる中で今後起きることに対処できるだけの俊敏性、対応力、能力が制度に備わっているかは不明だ。たとえ備わっていたとしても、ビジネスや文化、社会には今できる想像が追いつかないほど深刻な混乱がもたらされる可能性が高い。認知科学者のゲイリー・マーカスや研究者のエリエゼル・ユドコフスキーなど、TEDプログラム後半に登場した複数の講演者は、より明確で透明性のあるシステムができるまでディープフェイクなど懸念の大きいAIアプリケーションを厳重に規制する国際イニシアチブを直ちに導入することを提唱した。

グレアムによれば、ハリウッドではメタフィジックの提案する可能性に対する需要が急上昇しており、2021年設立の同社は年内に世界で200人近い従業員を擁する企業に成長する見込みだという。

forbes.com 原文

編集=荻原藤緒

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