1人当たりの消費量
米国と中国は人口が多いこともあってワイン消費量ランキングの上位10カ国に入っているが、1人当たりの消費量はそれほどでもない。トップはポルトガルの67.5リットルで、2位以降はフランス、イタリア、スイス、オーストリアと続く。いずれの国も、人口は少ないながら1人当たりのワイン消費量は多くなっている。米国は1人当たり12.6リットルで17位、中国は0.8リットルで22位にとどまっている。これは両国とも人口が非常に多いにもかかわらず、ワイン愛好家が少ないためだ。米ワイン業界団体ワイン・マーケット・カウンシルによると、米国でワインを飲む人は人口の約42%だ。
2022年の生産国は85カ国
2022年末時点で、85カ国でワインが生産されている。生産量のトップ3カ国はイタリア、フランス、スペインで、合わせて世界のワインの50%超を生産している。4位は米国、5位はオーストラリアだ。OIVによると、2022年の世界のワイン総生産量は2億5800万ヘクトリットル(1ヘクトリットル=100リットル)で、前年から1%減少し、過去20年の平均をわずかに下回った。生産減の一因には、極端な霜、洪水、干ばつ、熱波などの気候変動がある。結局のところ、ワインの世界は今も自然の手に委ねられているのだ。
(forbes.com 原文)