正直なところ、EVに乗りたがる人の数は、業界が主張しているほど多くない。実は、2022年にアメリカで販売された全ての車両の中で、EVは6%のシェアしかないし、日本だと、2%ほどだ。もちろん、EV(PHEVも含めて)が80%を超えるフィンランドのような例外はある。各国のEV政策の違いによるしね。(IEA/自販連・全軽自協の調査による)
そして、「PHEV」つまりプラグイン・ハイブリッドと書いたけど、このパワートレーンは未来に向けて、重要な役割を示すと思う。なぜかというと、PHEVはガソリン時代とEV時代をうまくつなぐパワートレーンといえるからだ。
ここ5、6年、新型三菱アウトランダーPHEVも出たし、トヨタからはプリウスPHEVも出て人気を呼んでいる。でも、スーパーカーのメーカーからPHEVが出るとなると、それは少し「違う意味」を持つ。最近では、フェラーリから296GTBが登場したし、先月イタリアの高級スポーツカーのメーカー、ランボルギーニからは、「レヴエルト」という同社初のPHEVが出た。
元来PHEVは、割と強めの電気モーターをつけることによって、クルマの燃費が良くなるし、排気ガスもよりきれいになる。しかも、エンジンOFFの EVモードで数十キロ走れるし、多少パフォーマンスが向上する。
でも、「レヴエルト」のようなPHEVスーパーカーとなると、燃費や排気ガスにはそれほど影響が出ないが、V12エンジンが作動し、3モーターも作動すると、これまでのPHEVとの比ではなく、思い切りパフォーマンスが良くなるわけだ。どのくらい良くなるか、それはもう少し後で明らかにしよう。