WaterTokの動画は、多くの場合、巨大なタンブラーを手に持った女性がカップに氷と水を入れ、さまざまなフレーバーを加えたドリンクをつくる子を撮影している。そして、もっと多くの水を飲むように薦めている。
彼女たちは、粉末ジュースとシロップを水に混ぜて、カラフルなオリジナルのドリンクをつくっている。また、悪名高いレシピとしては「バースデイケーキ・ウォーター」や「ピーチリング・ウォーター」「ピナ・コラーダ・ウォーター」といった名前のものが挙げられる。
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使用されるフレーバーは通常はゼロカロリーで砂糖を使用していないが、ドリンクの見た目がカラフルで甘いことから「水とジュースの境界線をどこに引くべきか」という議論が起きている。また、このトレンドを嘲笑する目的で作成された、巨大なピッチャーに入った毒々しい色のドリンクの動画が、数百万回を超える再生回数を記録している。
このトレンドはもともと、肥満解消の最終手段である減量手術を受ける人々が、手術の前後に大量の水を飲むことを薦められたことから始まったとされる。しかし、水の大量摂取が健康に役立つと主張する専門家がいる一方で、食事の代わりに水を飲む行為が摂食障害につながるとの指摘も上がっている。
#WaterTokのハッシュタグはTikTok上で1億3000万回以上のビューを記録している。
肥満医学の専門家で糖尿病の治療法の発見に取り組む企業のVirta Healthのジェフ・スタンレーは、フォーブスの取材に「人々は一般的に十分な量の水を飲んでいるが、水が嫌いな人や少ない量しか飲まない人もいる。だから、ちょっとしたフレーバーを加えることは、役に立つ」と述べている。
有名なティックトッカーのHaley Staggsは「WaterTokのおかげで以前よりも多くの水を飲むようになり、今では 1日に3リットル以上の水を摂取している」と、NBCテレビの番組のTodayショーで語った。
スタンレーは、WaterTokが糖尿病患者が甘いものの摂取を控える際にも役立つと述べ、ほとんどのフレーバーには砂糖の代用品が使われているため、健康に与える影響も少ないと指摘した。一方、栄養士のFrances Largeman-Rothは、Todayショーの取材に、人々が水の摂取量をレベルアップさせることは良いことだが、人工的な色や風味を持つシロップを使うことは避けるべきだとアドバイスした。
また、英紙インディペンデントの取材に対し、Harley Private Dentalの主任歯科医は、このトレンドが歯の健康にもたらす危険性を警告した。その医師によると、粉末ジュースやシロップに含まれる添加物や人工甘味料、クエン酸が歯のエナメル質を侵し、虫歯を引き起こす可能性があるという。
(forbes.com 原文)