CEOのテッド・サランドスは米国時間4月18日の声明で、物理的なレンタルの需要が「縮小し続けている」ために、DVD配送サービスの終了が決定したDVD.comを米国時間9月29日に閉鎖することを明らかにした。
ネットフリックスは1998年以来、よく知られた赤い封筒に入ったDVDを52億枚以上配送し、4000万人のユニーク加入者を確保したという。
AP通信によれば、2022年11月時点のDVDサービスの加入者数は推定150万人で、ネットフリックスが今年第1四半期に発表した有料ストリーミング加入者2億3250万人の、ごく一部にすぎない。
ネットフリックスが初めて配送レンタルした映画は1998年3月10日の『ビートルジュース』、一方最も人気のあったタイトルは『しあわせの隠れ場所』だった。
ネットフリックスは、第1四半期の決算報告に先立ち、DVDサービスの終了計画を発表した。その中で、同社のストリーミングサービスは、2022年上半期に加入者が減少したものの、2023年の最初の3カ月には175万人の加入者を追加し、これで3四半期連続で加入者が増加したことを明らかにした。
13億1000万ドル(約1760億円)。これは、ネットフリックスが今年第1四半期に発表した決算額で、アナリストが予想した13億ドル(約1746億円)をわずかに上回っていた。売上高は81億6000万ドル(1兆961億円)で、予想された81億8000万ドル(1兆987億円)をわずかに下回る結果となった。
1998年に、リード・ヘイスティングスとマーク・ランドルフが創業したネットフリックスは、DVDレンタル・販売サイトとしてスタートした。翌年にはDVDを郵送で申し込むことができて、期限がなく、延滞料もかからないサブスクリプションサービスを開始した。その後、同社は2007年にDVD配送とセットになった定額制のストリーミングサービスを誕生させた。同社は、人気ビデオ販売店Blockbuster(ブロックバスター)の経営破綻を受け、2011年に2つのサービスを分割した。DVD.comは、ストリーミングサービスへのシフトにもかかわらず、安定した加入者数を維持してきたが、2022年の時点では、ネットフリックスの総収入の0.5%に過ぎなくなっている。
(forbes.com 原文)