しかし、送り手も受け手も、本当にそれぞれの絵文字が持つ意味を理解しているのだろうか。もしかしたら、あなたが気分で送っている絵文字の意味を、受け手は上手く理解できずに困っているのかも知れない。
ヤフー・データソリューションは、2022年4月から2023年3月までの1年間で、意味と一緒に検索された絵文字を分析。多くの人が意味を知りたいと考える絵文字のランキングを発表した。
総合のトップは、日本ではあまり馴染みがない海外のハンドジェスチャーで、「幸運を祈る」の意味を持つ「HAND WITH INDEX AND MIDDLE FINGERS CROSSED」。2位に、基本的に特に意味はなく、嫌味や皮肉を表す使い方もあるという上下逆さまの顔「UPSIDE-DOWN FACE」、3位に笑顔でポジティブ・ネガティブあらゆる感情を表現する「SMILING FACE WITH HALO」が続いた。
4位には、悲しさや嬉しさで泣いている様子を表す擬態語で、2020年の新語大賞にも選ばれた「ぴえん」で知られる「FACE WITH PLEADING EYES」が入った。欧米では英題の「PLEADING」が持つ意味通り、「訴えかける/懇願する」の意味で使われている。
5位には「万歳」を表し、お祝いや喜びを意味する「PERSON RAISING BOTH HANDS IN CELEBRATION」がランクイン。今回の調査では、他にも「降参」や「ハイタッチ」など様々な使われ方をしていることが分かった。同社は、上位には明確な意味が決まっておらず、文脈や受け手次第で意味が変わる絵文字が目立つと説明している。
性別・年代別のランキングは、次の通り。
総合1位の「HAND WITH INDEX AND MIDDLE FINGERS CROSSED」は、年代別では若年になるほど上位にランクインし、男性よりも女性の方がよく調べている傾向が見られた。さらに、嬉し泣きの顔を表す「FACE WITH TEARS OF JOY」は26歳以上の男性によく調べられており、同社では「笑いながら泣いているので、絵文字の意味が分からずにユーザーが困っているのではないか」と推測している。
また、人差し指と小指を立て、ロックファンにはお馴染みのメロイックサインを描いた「SIGN OF THE HORNS」は、10代〜40代の女性に多く調べられている傾向があることが分かった。
今後、絵文字を送る際には、その意味が果たして自分のイメージ通りなのか、一度調べてみてはどうだろうか。効果的な絵文字の使い方をマスターすれば、より円滑なコミュニケーションが可能になるかも知れない。
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