台湾与党、民進党は12日、来年1月に行われる台湾総統選挙の候補者として、蔡英文政権で副総統を務める頼清徳氏を選んだ。頼氏はおそらく、総統選の前に訪米し、強固な米台関係をアピールする計算だろう。ただ、その場合、中国による強い反発を受ければ、野党国民党に有利な状況を作りかねない。今回の蔡英文氏のように、外交関係がある中南米諸国を訪れるための「経由地」として米国を訪問したいはずだ。これに対し、中国も「次の一手」を考えているに違いない。
米軍は今、遮二無二、西太平洋の軍の再編を進めている。米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は今年2月、中国の習近平国家主席が2027年までに台湾侵攻の準備を行うよう軍に指示しているとの見方を示した。「万が一の事態」に備えて、やるべき準備をすべて終えたいところだろう。日本政府は昨年12月、「防衛力を5年以内に抜本的に強化する」などした国家安全保障戦略など戦略三文書を決定した。自衛隊の元幹部も「正直、中国軍には、少なくともあと3~4年は静かにしていてもらいたい。今、有事が起きたら、十分に対応できない」と語った。
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