宇宙

2023.04.17 13:00

光害問題を問う国際ダークスカイ週間に肉眼で見るべき7つの星景

プレアデス星団(すばる)はおうし座の中にある散開星団(Getty Images)

プレアデス星団(すばる)はおうし座の中にある散開星団(Getty Images)

夜の窓が開きつつある。4月14日は下弦の月、それは月が地球から見て半分だけ輝き、深夜に昇ってくることを意味している。その後も月の出は遅くなり、三日月が太陽の光に隠れるまで続いた後、2023年4月20日には劇的な皆既日食を南半球にもたらす。

2023年4月は、アマチュア天文家や天文写真家たちが月のない夜空を体験できる最高のタイミングだ。国際ダークスカイ週間(4月15~22日)がこの時期に制定されているのは偶然ではない。暗い夜を祝福するとともに、光害を減らすためには、もっと優れた効率的のよい屋外照明が是が非でも必要であることを思い出させるための祭典だ。

4月の最も暗い空で最も美しく見える、驚くべき夜空の景色を7つ紹介する。北半球からでも南半球からでも見ることができる。

1. プレアデス星団(すばる)

地球に最も近く、夜空で最も美しい散開星団であるプレアデス星団(すばる)は、この時期どちらの半球でも、日没後の西の空で短時間見ることができる。この明るく、ぼんやりとした散光の斑点を見逃すことはない。しかし、急げ!

「七姉妹」とも呼ばれるプレアデス星団は、440光年の彼方にある7つの明るい(および約100の暗い)恒星からなる。目標から目をそらして見ると、視界の隅で星団の明るさをよく感じることができる。

2. おおぐま座

あなたは北斗七星(BIg Dipper)を見つけることができるだろうか。もちろんできるだろう(北半球にいれば)。誰もがこの星座を知っている。しかし、実際には星座ではない。北斗七星はアステリズム(星群)と呼ばれるものの1つで、もっと大きいおおぐま座という星座の一部だ。実際、北斗七星は熊の尻と尾に当たる。大きな熊を形作っている他の星々も見つけられるかどうか探してみよう。ただし、1年のこの時期、北半球では「上下逆さま」に見えている。3つの足はいずれも距離の離れた二重星からなっている。

3. ケンタウルス座アルファ星

わずか4.37光年しか離れていないケンタウルス座アルファ星は、地球に最も近くて明るい恒星で、夜空で3番目に明るい恒星だ。3月から9月にかけて南半球で夜空の最も高い位置に昇るが、赤道の北側でも、北緯約29度(テキサス州とフロリダ州北部)から、南の地平線のすぐ上に見ることができる。ただし5月になってからだ。ケンタウルス座アルファ星は、ケンタウルス座ベータ星と隣り合っている。2つの星を結んだ先に、南十字星があることから「南の指極星」とも呼ばれている。
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翻訳=高橋信夫

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