伊藤忠グループのリサーチ会社、マイボイスコムは3月1日〜3月5日、10代〜70代の男女9767名を対象として、「ネット上の口コミ情報に関する調査」を実施。商品・サービスなどを購入・利用する時に、ネット上の口コミ情報を参考にするかを尋ねたところ、「かなり参考にする」(7.7%)と「まあ参考にする」(47.4%)が合わせて55.1%になり、「参考にする」派が半数を超える結果に。性別では、「参考にする」派が男性で5割弱、女性で6割強となり、女性が男性を上回ったほか、性別・年代別では、10~30代の女性で7割強~8割強と高くなった。
ネット上の口コミ利用者に口コミの情報を信頼しているかを聞くと、「信頼している派」が「信頼している」(2%)と「まあ信頼している」(35.6%)を合わせて4割弱に。年代別では、10代、20代で6割弱、70代で3割弱となり、大きな差が開いた。
さらに、ネット上の口コミ情報を信頼できると感じるのはどんな場合かを質問すると、最多が「口コミ件数が多い」(32.8%)となり、次いで「同じ評判の口コミを、いろいろな人が書いている」(26.5%)、「内容が具体的・わかりやすい」(26.4%)、「おすすめや良い点だけでなく、良くない点についても書かれている」(26%)の順に。
他にも「口コミしている人が信頼できる・できそう」「口コミの文章や雰囲気がよい、面白い」という回答も上位に入り、それらを選ぶ割合は若年層で高くなる傾向が見られた(複数回答)。
ネット上の口コミ情報を重視して購入・利用する場面について、回答者からは「服は届いてみると思っていた色やシルエットと違うことがあるので、よく口コミを参考にしている。画像があるととても参考になる」(女性18歳)、「旅行の宿泊先の口コミは本当にリアルで参考になる」(女性51歳)などといった口コミを信頼し、便利な情報として活用しているという声が。
一方で、「性能の割に安価な商品。酷い場合は口コミが捏造されている場合があるので、口コミが不自然な日本語でないかを必ず確認する」(男性38歳)というように、口コミの活用に慎重な姿勢を示す回答も寄せられた。
口コミをはじめとするUGCは、一般的に商品やサービスを提供する企業とは利害関係を持たない一般ユーザーの声を反映したコンテンツであるため、企業発信の情報よりユーザーに信頼されやすいという強みを持つ。企業の中にはAPIでECサイト上に自社製品の購入者がSNSに投稿した口コミを表示させるマーケティング施策を行うケースも増えているが、ユーザーからの信頼を損なわないために、細心の注意を払う必要があるようだ。
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