アルペン・エアによると、航空チケットの価格は2023年、さらに高くなる見通しとなっている。同様の見方は、法人向け旅行大手のアメリカン・エキスプレス・グローバル・ビジネス・トラベルも示している。今後しばらくの間は、大半の人がお得なエコノミークラス運賃に頼ることになりそうだが、プラチナカードをもつような世界の超富裕層は運賃の値上がりもたいして気にかけないだろう。
プライベートジェットの代わりになる快適な選択肢として、エティハド航空やエミレーツ航空、大韓航空、キャセイパシフィック航空、ヴァージン・アトランティック航空などは、専用の空港ラウンジ、プライベートサービス、ゆったりとした足元スペース、ホテル並みの寝心地のシート、ミシュランの星付きの機内食などを用意したファーストクラスを新たに展開している。
気分は王様? エティハド航空の超豪華スイート
アルペン・エアによると、定期便で最も高価なファーストクラスは、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビを拠点とするエティハド航空がアブダビ─ニューヨーク路線に設けている「ザ・レジデンス」で、片道なんと6万6000ドル(約900万円)もする。エアバスの超大型機「A380」の2階にしつらえられた約40平方メートルのスイートルームは、クイーンサイズのベッドのある独立したベッドルームや専用バスルームも備え、他の追随を許さない豪華さだ。アブダビ国際空港とジョン・F・ケネディ国際空港を結ぶフライトは約12時間30分かかるから、1分あたりの料金は88ドル(約1万2000円)という計算になる。チケット代には空港の送迎サービスや、王室向けのトレーニングを受けたバトラーによる常時のサービスも含まれる。