国内メーカーは歴史と進化をアピール
その次にメディアの目が注目したのは、マツダのブース。今回の展示テーマは、「ロータリー・エンジンの可能性の追求と新しい価値への挑戦」というもので、展示の目玉であるマツダ「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」は、ロータリーエンジンを発電機として搭載したレンジエクステンダー付き電気自動車(EV)だ。容量17.8kWhのリチウムイオン・バッテリーと50リッターの燃料タンクを搭載することで、電欠の恐れがないというのがポイント。その他に、2006年にリース販売が行われた「マツダRX-8ハイドロジェンRE」と、1981年に披露された「MX」シリーズの原点とする、イタリア名門ベルトーネ・デザインの
「MX-81 ARIA」コンセプトも登場した。
オートモビルカウンシル初出展の三菱自動車ブースでは、4WDとEV。「アウトランダーPHEV」「エクリプスクロス PHEV」「eK クロス EV」「アウトランダーPHEV アジアクロスカントリーラリー参戦車両」「MiEV EvolutionIII パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム参戦車両」の5台を展示し、同社のオフロードとモータースポーツへの取り組みをアピールした。
日産ブースでは、女優 伊藤かずえさんの愛車「シーマ」(1990年式)をはじめ、「パオ」(1989年式)、「フェアレディZ 300ZX」(1998年式)と、日産車を愛するオーナーたちの愛車3台にフィーチャーした展示を実施している。不思議なことに、欧米ではパオのような90年代初頭のパイクカー(レトロと最新を掛け合わせたクルマ)が静かなブームを起こしている。
ホンダは「1962 Honda 四輪進出前夜」をテーマに、幻のとなったスポーツカー「SPORTS 360」と軽トラック「T360」の2台を展示した。「T360」は1963年8月に発売され、ホンダは四輪進出を果たしたということで、同車はホンダにとって深い意味をもつ。
一方、「SPORTS 360」については、排気量を360ccから500ccに拡大するとの突然の方針変更により1963年10月にスポーツカー「S500」として発売され、「SPORTS 360」は発売に至らず“幻”となったモデルだ。
昨年、日本に上陸した中国のブランド「BYD」は、すでに発売開始をしている新型EV「ATTO 3」、セダンタイプの新型EV「SEAL」を展示し、同社のEVの技術をアピールした。