クレジットカードの利用を制限する
こうした困った状況にある家族に、私たちがよくアドバイスするのは、監視と制限付きのクレジットカードを作ることで、高齢の親を守る方法だ。高齢者がクレジットカードを利用し続けられるようにしたいのなら、通常はこれが解決策となる。こうしたカードでは、高齢の親の支出をチェックし、必要とあれば止めることが可能だ。米国では、特定のサイトに限ってカードを使えなくするサービスもある。不正請求には異議を申し立てる
不要になった定期購入は、停止しよう。高齢の親が自分で手続きするのは難しい場合があるため、家族が手助けするといい。それでも請求が続くようなら、法律にのっとった異議の申し立てをしよう。ためこみ症
不要な物を捨てられずため込んでしまう「ホーディング(ためこみ症)」は、非常に難しいメンタルヘルスの問題だ。合理的な理由があっての行為ではないため、家族が説得してやめさせることはできない。家族が代理人として財産管理を行える場合、各種アカウントを閉鎖し、返品できるものは返品しよう。また、上述したような制限付きのクレジットカードを作成してもいいだろう。
ためこみ症の人は、買うものに強い愛着を抱いている。ただ単に「物を買う喜び」にとりつかれている場合もある。そうした人の様子を常に監視することで、ため込み行為を抑制できる。ただし、本人の抵抗にあうことは覚悟しよう。ため込みを止めるのは決して簡単ではない。
以上をまとめると、高齢の親がオンラインショッピングの問題を抱えている場合、家族の直接の関与が求められるということだ。そのためには、高齢の親を混乱とそれに伴う金銭的損害から守るための慎重な計画と、適切なタイミング、そして一致団結した協力が必要になるだろう。放置していると、その間に事態が悪化しかねない。注意深く見守り、必要なら介入しよう。
(forbes.com 原文)