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2023.04.15 17:00

インバウンド需要が大復活のきざし。旅アトにこそ、チャンスあり

Forbes JAPAN編集部
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日本は「巨大なメディア」である

もともとコロナ禍前の2019年の時点で、年間の訪日外国人客数が3000万人を突破していたことを考えると、日本は、すしや日本酒をはじめとする食文化や、四季折々の美しい景色など、多様な観光コンテンツに満ちあふれた国であることは間違いない。つまり、日本とは、体験・学習できるコンテンツをたくさんもった「巨大なメディア」であるという見方もできる。

今後観光立国である日本がますます成長していくことを考えると、訪日外国人客数が4000万人、5000万人に達する時代が来る
かもしれない。これだけの人数に対して、ただ口コミを促す程度の働きかけだけでは、「旅アト」の大きな機会ロスと考えるべきだろう。

この4月、渋谷のMIYASHITA PARKで、日本酒の蔵が20以上集まって日本酒やクラフト酒を振る舞う「SAKE PARK」というイベントが開催される。桜の季節も重なり、街にはとてつもない数の訪日客が集まるのではと予想される。日本酒のよさを体験し、自国に帰った後で「気に入った日本酒を取り寄せたい」と思う人も多いだろう。

日本というメディアの価値を生かして、どのように訪日客の「旅アト」にアプローチしていくのか。今後さまざまなアイデアが出てくるだろう。訪日外国人客への「旅アト」ビジネスが発展すれば、日本全体にとって大きな追い風になると考える。


なかやま・りょうたろう◎マクアケ代表取締役社長。サイバーエージェントを経て2013年にマクアケを創業し、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」をリリース。19年12月東証マザーズに上場した。

文=中山亮太郎 イラストレーション=岡村亮太

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