時価総額がビットコインに次ぐ2位の暗号資産であるイーサの価格も、昨年8月以来で初めて1900ドルを突破した。
ビットコインの価格は昨年、「テラ」と「ルナ」のトークンの崩壊や、大手のレンディング(貸付)業者のセルシウス(Celsius)の破産、取引所FTXの破綻など、複数のスキャンダルにより急落していた。
CNBCは、直近のビットコインの回復の理由の1つに、連邦準備制度理事会(FRB)があと1回で利上げサイクルを打ち切る可能性があるとの見方の広がりを挙げている。また、ブルームバーグは、ビットコインの現在の取引量が少ないことも、価格の急騰を招いた一因かもしれないと述べている。
ビットコインの価格は2021年11月のピーク時に約6万8790ドルを記録していた。
一方、ビットコインが上昇を続ける中でも、暗号資産業界の最大手企業らは、当局からの取り締まりに直面している。先月、米商品先物取引委員会(CFTC)は、世界最大の暗号取引所であるバイナンスと同社の創業者のチャンポン・ジャオ(趙長鵬、Changpeng Zhao)を商品取引法違反で提訴していた。CFTCは、同社が「違法な業務」を行っていると非難し、ジャオが故意に米国の法律を逃れていると主張した。
また別の大手取引所のコインベースは先月、証券取引委員会(SEC)から「ウェルズ通知」を受け取ったことを明らかにした。ウェルズ通知とは、SECが企業や個人に対して、法的措置を講じる予定であることを通達する公式文書だ。
(forbes.com 原文)