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北米

2023.04.12 09:30

小学校教師を銃で撃った6歳児の親を育児放棄で米当局が起訴

Getty Images

米バージニア州の小学校で2023年1月、6歳の男の子が教員を銃で撃って負傷させる事件が発生したが、現地の検察は4月10日、この銃の持ち主である母親をネグレクト(育児放棄)の容疑で起訴した。学校の銃撃事件で、容疑者の親が起訴されるのは稀な事例だ。

バージニア州ニューポートニューズの大陪審は、男の子の母親のデジャ・テイラー(25)をネグレクトに加え、弾丸を装填済みの銃器を放置した罪で起訴した。検察は銃撃の直後に6歳児の訴追を見送ったが、負傷した教師のアビゲイル・ツワーナーは、銃撃は故意のものだと主張していた。

検察はまた「この銃撃に寄与した可能性のあるセキュリティ問題」を調査するために特別大陪審の招集を要請したと発表した。教師のツワーナーは先週、リッチネック小学校を相手取った4000万ドル(約53億円)の訴訟を起こし「リュックに入れて持ってきた銃で先生を撃つ」という男児の脅迫を学校幹部が無視したと述べている。

近年は、学校の銃乱射事件の容疑者の親の刑事責任を問うべきだという声も高まっており、テイラーの起訴は、この点で流れが変わりつつあることを示す最新の事例と言えそうだ。2021年にデトロイトの高校で4人の生徒を殺害した10代の生徒の両親も、過失致死罪で起訴されていた。

1999年から2018年までの学校銃乱射事件をワシントン・ポストが分析したところ、犯人が自宅や近親者から銃を入手したケースが少なくとも84件あったという。しかし、自分の銃が学校の銃乱射事件に使われたとして有罪になった大人は、これまで4人のみとされる。

10日にケンタッキー州ルイビルの銀行で起きた銃乱射事件では4人が死亡し、犯人の男も現場で死亡した。銃乱射事件アーカイブによると、この事件は今年米国で起きた146件目の銃乱射事件で、今年は史上最速のペースでこの件数に達したという。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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