この人員削減は、リモートで働く社員とカリフォルニア州マリーナ・デル・レイの本社に勤務する従業員の両方に影響を与える見通しだ。同社は、直近では昨年12月に約100人の従業員を解雇していた。Aspirationはフォーブスのコメント要請に応じなかった。
同社のオリビア・アルブレヒトCEOは当局への提出書類で「今回のレイオフは、当社が事業の合理化と再構築を行う必要があると判断したためだ」と述べている。人員削減は5月26日に開始予定という。
2013年設立のAspirationは、購入した商品の代金の一部を植林活動などの環境保護活動に寄付できるデビットカードを発行するデジタルバンクとして始動した。しかし、ネオバンクのビジネスモデルは、当初の予想以上に収益化が難しく、同社は新規顧客の獲得コストが高すぎるなどの課題に直面した。
Aspiration は2021年後半にコア事業をデジタルバンキングから、企業へのカーボンクレジットの販売にシフトさせ始めた。カーボンオフセット市場は、企業が大気中の炭素を除去するプロジェクトに資金を提供することで、自社の二酸化炭素排出量を軽減できるという考え方に基づいている。
今回のレイオフは、プロダクトマネジメント、ソフトウェアエンジニアリング、カスタマーエンゲージメントなどの部門にまたがっている。
Aspirationは2021年に、特別目的買収会社(SPAC)であるInterprivate III Financial Partners Inc.との合併を通じて上場する計画を発表した。しかし、上場はすでに3回延期され、直近では5月1日に予定されている。SPACに投資する資産運用会社Accelerateによると、Aspirationの上場は現在、市場で2番目に成立までの期間が長いSPAC案件になっているという。
(forbes.com 原文)