消費者信用残高は、ローンなどの借り入れによる個人消費の動向を示す指標。クレジットカードのリボルビング払い残高や自動車ローンなどの非リボルビング払い残高は、1月に12.7%も急上昇したのに続き、2月に5%上昇した。
クレジットカードの債務残高は、パンデミックの2020年に13%減少した後に2年近く上昇を続けており、2021年には9%増、2022年には18%近く急増していた。一方、住宅ローンや学生ローンの残高は、より緩やかな上昇で、12月と1月にそれぞれ1.7%と2.2%増加し、2月に3.4%増加した。
消費者信用残高の総額は12月以降に348億ドル増加し、約4兆8200億ドルに達している。これは、米国人の税引き後所得総額の約4分の1に相当する額とされる。
調査会社のエクスペリアンによると、平均的な米国人が抱えるクレジットカードの債務残高は5900ドルという。
米国人の個人貯蓄は、2021年のパンデミック関連の政府支援で一時的に増加した後に減少に転じ、それにともない消費者信用残高が増加したことが金融サービス会社Bankrateのデータで示されている。政府からの支援が減少し、インフレ率が上昇した現在、個人貯蓄は減少しており、これがクレジットカードの債務の増加の要因になった可能性が示唆されている。
(forbes.com 原文)