保守派はバドライトのボイコットも試みているが、その様子はインターネット上で嘲笑も生んでいる。一部の人々は、手にしたバドライトをごみ箱へ投げ込む動画を投稿。これについて他のユーザーからは、この人はバドライトを買った時点で企業に金を払っているとの指摘が上がった。
別のビールブランドであるクアーズライトに乗り換えると宣言する人も出ているが、製造元のモルソン・クアーズは以前からLGBTQなど性的少数者の団体を支援しており、コロラド州では性的少数者の祭典「デンバー・プライド」のスポンサーともなっている。
米国ではこのところ、トランスジェンダーの人々を標的とした抗議や法規制の動きが広まっており、そうした中でマルベイニーに対するネット上の攻撃も強まっている。米国自由人権協会によると、2023年に各州で提出された反トランス法案は451件で、すでに2022年の提出数の2倍以上に上る。その多くは、トランスジェンダーの若者に対する性別適合ケアを禁じたり、学校でのジェンダー・セクシュアリティー関連の教育を制限したりする内容だ。
マルベイニーは昨年10月「女の子になってから222日目」の日にホワイトハウスを訪問。ニュースメディア「NowThis」が行ったジョー・バイデン大統領のインタビューに参加し、トランスジェンダーの権利について議論していた。バイデンはこの際、トランスジェンダーの人々や性別適合ケアを標的とした法律は倫理に反するとの見解を示した。
(forbes.com 原文)