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2023.04.07 13:30

中絶のための州間移動を制限する最初の州に、アイダホ

Getty Images

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共和党議員が中絶へのアクセスを制限し続ける中、アイダホ州知事は大人が親の同意なしに未成年者を中絶のために移送することを違法とする法律に署名し、アイダホ州は中絶のための州間移動を制限する最初の州となった。

アイダホ州のブラッド・リトル知事(共和党)は「中絶トラフィッキング(abortion trafficking)」という新しい犯罪を創設する法案に署名した。この法案は、未成年者が親または保護者の同意なしに中絶または中絶薬を得るのを助ける大人を「この州内で妊娠中の未成年者を勧誘し、かくまい、輸送」する「中絶トラフィッキング」にあたると定義した。

この法案は「中絶トラフィッキング」を重罪とし、この法律を破った個人は2年から5年の禁固刑に処される可能性がある。

アイダホ州では、医療上の緊急事態を除いて中絶が禁止されているため「トラフィッキング」法の支持者は、子どもたちが親の同意なしに中絶手術をうけることが合法な他州に渡航して中絶するのを防ぐための手段として、この法律を掲げている。

プランド・ペアレントフッド・アライアンスは、この法案を「卑劣」と呼び「これを阻止するために全力を尽くす」と述べた。

アイダホのような多くの共和党主導の州は、6月に最高裁がロー対ウェイド判決を覆したことをきっかけに、中絶へのアクセスをさらに制限するようになった。ジョージア州のように、中絶薬へのアクセスに焦点を当てた州もあり、中絶薬を処方する前に対面での検査を義務付ける法案が検討されている。こうした制限により、中絶へのアクセスを求める人々の避難所となる州も出てきている。

アイダホ州の隣のワシントン州とオレゴン州は、中絶へのアクセスを拡大しようとしている州の筆頭格である。オレゴン州で検討されている法案は、中絶医療提供者が年齢に関係なく誰にでも医療を提供できるようにするものである。

この法案は、中絶を提供したり受けたりした場合に、医師や患者をそれぞれ刑事責任から保護するものだ。そのため、多くの中絶権擁護者は、強硬な制限を設ける州が州外への渡航を取り締まろうとするのではないかと懸念している。最高裁判事ブレット・カバノーは昨年、中絶のための州外渡航を制限することは憲法に違反すると考えていると書いているが、例えば、テキサス州では、州外での中絶を受ける従業員の旅費を賄うための州内企業への税制優遇措置を廃止する法案を提出している。

アイダホを含む13の州が、妊娠の段階に関係なく中絶を基本的に禁止している。他のいくつかの州でも中絶の禁止や広範な規制を試みているが、訴訟により禁止は保留されている。

アイダホ州が州間の移動を制限したことで、他の州もこれに追随する可能性がある。例えばミズーリ州では、中絶のための州外への渡航を制限する法律の導入を提案した議員もいる。

forbes.com 原文

翻訳=上西雄太

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