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2023.04.09 10:00

英で「アクセシブルQRコード」導入 目の不自由な人の商品情報入手が容易に

ユニリーバでデジタル・トランスフォーメーションの責任者を務めるサラ・マスターズは「世界中のブランドが、パッケージの表示スペースには制約があるという問題と格闘しています。この新しいアクセシブルQRコードはユニリーバ製品に限らず、あらゆる業界でこの課題の解決に役立つでしょう」と述べている。

ティキアーによると、Zapvisionの開発にあたっては、カメラに多くの製品やそのコードが同時に認識されてしまう場合の対処法や、情報をユーザーにわかりやすく整理して提示する仕方などが課題になったという。

アクセシブルQRコードは、従来のQRコードの周りに「D3」(「dot-dot-dash=2点と線」の頭文字をとったもの)と呼ぶ独自のパターン(特許出願中)が組み込まれている。このパターンにより、パッケージに記載された1.5cm四方のQRコードを、より遠くから読み取れるようになる。従来型QRコードと比べ、製品の種類のみであれば7倍の距離、製品の詳細情報は4倍の距離からの認識が可能だ。



これらの商品情報は、スマートフォンのアクセシビリティー機能と連携したアプリを通じて、より大きな文字で画面に表示されたり、音声で読み上げられたりする。これにより、目の不自由な人も商品の使い方や原材料、安全のための警告、リサイクル情報、プロモーションなど、パッケージに表示されている情報をすべて知ることができる。視覚障害のない人も、従来と同じ方法でこのQRコードを読み取り、商品紹介のページにアクセスできる。

Zapvisionのソフトウエア開発キット(SDK)は特許料無料で提供されている。ユニリーバとザッパーは、業界団体による2023年の「PACグローバル・アワード」でIOUユニバーサルデザイン部門の最高賞に選ばれた。アクセシブルQRコードは現在、英国内で販売されるPersilのプラスチックフリーの洗剤ジェルボールと「Ultimate Liquids」ブランドの製品パッケージに印刷されている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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