トマト缶が危険? 100円台で買えるカラクリ

微量であれば問題ない

「ビスフェノールAを取りたくないから、缶詰は避けたい」と思った方も多いだろう。しかし、ビスフェノールAは微量であれば健康被害がなく、美味しく食べることができる。

ただ、妊婦や赤ちゃんは気をつけたほうがよいかもしれない。このような方たちは、例え微量であっても、ビスフェノールAの摂取による健康被害が心配されているのだ。

トマト農園の労働環境も問題に


トマトの栽培が盛んなイタリアでも、インド人移民労働者の劣悪な労働環境が問題となっている。

病気になっても病院に行くことが許されず、最低賃金である時給9ユーロ(約1130円)の半額以下で働かされ、1日14時間労働の人もいるそうだ。

移民労働者は「トマト缶が1つ1ユーロ(約126円)以下で買えるのはなぜか。現代の奴隷の移民労働者がいるからだ。私たちはこのことを知らなければならない」と訴えている。

私たちにできること

どうしてもビスフェノールAが気になる場合は、缶詰めされていない物を選ぶようにするとよいだろう。例えば、紙パックや瓶の製品であれば、ビスフェノールAを摂取する心配はない。

さらに、紙パックは缶や瓶よりも生産時の二酸化炭素排出量が少ないため、環境にもやさしい。

メーカーのサイトをチェックしたり、わからないところは直接問い合わせたりして、エシカルなトマト缶を選択するようにしよう。

【参考】
・厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kigu/topics/080707-1.html
・瓶リユースに関する環境負荷影響評価(既往研究調査の整理)
https://www.env.go.jp/recycle/yoki/dd_2_council/mat110201_001.pdf
・朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASNDF7GKBND3UHBI02Y.html


※この記事は、2023年3月にリリースされた「エシカルな暮らし」からの転載です。
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バナナで病気に? 知られざる3つの闇 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

文=エシカルな暮らし編集部

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