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2023.04.06

ジャック・ドーシーを支えた送金アプリ開発者が刺殺、米SFで

Sergei Elagin / Shutterstock.com

米モバイル決済大手スクエア(現ブロック)でCTOを務めたボブ・リー(43)が4月4日、サンフランシスコの路上で刺殺された。彼は、スクエア在籍時に個人間送金アプリ「Cash App」を開発した後、暗号資産関連企業MobileCoinの幹部を務めていた。

現地メディアによると、警察は4日の午前2時35分頃にベイブリッジ付近の現場に急行し、リーを病院に運んだが、病院で死亡が確認されたという。この事件で逮捕者は出ておらず、サンフランシスコ警察は容疑者の詳細を発表していない。

リーは、マイアミに移住しており、事件の当日はベリエリアを訪れていたとされる。彼は2017年設立の暗号資産のスタートアップMobileCoinの最高プロダクト責任者を務め、TileやFigmaなどの企業のエンジェル投資家として活動していた

リーは、ジャック・ドーシーが設立したスクエアにアンドロイドアプリの開発者として採用され、2011年にCTOに昇格した後の2013年にCash Appを開発した。その後、2021年にMobileCoinに入社していた。

MobileCoinの創設者のジョシュア・ゴールドバードは5日、リーの知性やエネルギー、会社での役割について説明する長文のツイートを投稿した。彼はまた、サンフランシスコの安全性についても懸念を表明した。

「ベイエリアに住む者として、今夜は答えよりも疑問が多い。この灰色の街で何かがうまくいっていないことは明らかだ」とゴールドバードは書いている。市警察のデータによるとサンフランシスコ市の犯罪率は低下しているが、殺人率は2019年以降にわずかに上昇している。

彼の訃報を受け、テックコミュニティから悲しみの声が上がっている。

「胸が張り裂けそうだ。ボブはスクエアとCash Appのために尽力してくれた」とドーシーは、ツイッターの代替SNSとして注目されるNostrに書いた。

「私がリーに初めて会ったのは2006年の夏で、彼はまだ14歳だった私の年齢を気にせず、テックでギークな会話をした」とFigmaのCEOのディラン・フィールドはツイッターに投稿した。「彼はFigmaの初期のサポーターだった。彼が亡くなったことを信じるのはとても辛い」

「ボブは父親であり、スクエアの元CTOでCash Appを作った人で、Mobile Coinの幹部でもあった。彼は殺されるに値しない寛大でまともな人だった」と、暗号資産投資アプリAbraのCEOのBill Barhydtはツイートした。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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