プライベートジェットを禁止するオランダ・スキポール空港、CO2排出削減で

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世界で最も旅客数の多い空港の1つ、オランダのスキポール空港でプライベートジェット機の発着が禁止される。富裕層が対象となるこの措置は2025年末までに導入される見込みだと同空港を運営するRoyal Schiphol Group(ロイヤル・スキポール・グループ)が声明で明らかにした。

また声明によると、午前0〜5時の着陸と午前0〜6時の離陸は禁止されるという。騒音の大きい航空機は常時禁止される。

加えて、新たな滑走路の建設計画も中止されるとしている。

「すばらしい第一歩だ」と活動家グループ「Scientist Rebellion Netherland」はツイートし「我々を含め、人々はプライベートジェット機の離発着禁止と、不釣り合いに過剰な二酸化炭素(CO2)排出を終わらせるための活動を行ってきた」と述べた。

ロイヤル・スキポール・グループは「乗客1人当たりの騒音公害とCO2排出量が際立って大きい」ことから、プライベートジェット機を対象としていると説明。この禁止措置は「より静かでクリーン、そしてよりすばらしい航空産業につながるはずだ」と同社はアピールした。

同社の最高経営責任者(CEO)ルード・ソンダグは「スキポール空港はオランダと世界を結んでいる」と述べた上で「結び続けたいが、より良い方法で行わなければならない。その唯一の策は騒音を抑え、迅速に環境に優しくなることだ。私たちは長い間、成長だけを考え、犠牲にしているものついてあまり考えてこなかった。従業員、環境、そして世界にとって持続可能でなければならない」と説明した。

夜間の離発着制限で年間1万便が削減される。

ロイヤル・スキポール・グループによると、現在スキポール空港から出発しているプライベートジェット機の30~50%の行き先はスペインのイビサ島、フランスのカンヌ、オーストリアのインスブルックなど「定期便が十分ある」ところへのフライトだという。

同グループは「滑走路の増設を拒否している」と述べ、現在政府に「建設の取り消し」を要請しているという。

滑走路の建設予定地は、空港拡張計画が「この地域のスペース不足に不必要な圧力をかけている」ため再分類されるべきとしている。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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