3年連続で「世界一裕福な女性」となったのは、化粧品大手ロレアルの相続人、フランソワーズ・ベタンクールメイヤーズだった。保有資産は前年からおよそ50億ドル増え、805億ドル(約10兆6000億円)となっている。
一方、前年のランキングで4位だったアマゾンの創業者ジェフ・ベゾスの元妻マッケンジー・スコットは、今回は9位にランクを下げた。アマゾンの株価がこの1年で大幅に下落したことにより、保有資産がおよそ192億ドル減少。140億ドルを超える莫大な額を慈善事業に寄付していることも、順位を下げる要因となった。
「セルフメイド」は3割ほど
ランキングに名前を並べた女性ビリオネアの多くは、その富を家族から譲り受けた人たちだ。全体の4分の3を、相続した人たちが占めている。自力で財を成した「セルフメイド」のビリオネアは、およそ3割。そのなかには、歌手で起業家でもあるリアーナ(保有資産14億ドル)、タレントで複数の事業を手がけるキム・カーダシアン・ウェスト(同12億ドル)などが含まれる。初の番付入りにも「相続人」
最新の「女性富豪番付」には、昨年9月に自動車事故で死去したインドの大手財閥グループ、タタ・サンズの元会長サイラス・ミストリの妻ロヒカ・サイラス・ミストリー(同70億ドル)が初めて名前を連ねた。また、米不動産会社ラーナー・エンタープライズの創業者でMLB「ワシントン・ナショナルズ」のオーナーでもあったテッド・ラーナー(今年2月に死去)の妻アネット(同65億ドル)も、初のリスト入りとなった。
女性富豪ランキング
以下、世界で最も裕福な女性トップ10を紹介する(資産総額は3月10日の株価と為替レートに基づき算出、かっこ内は左から、年齢、国籍、主な収入源)。1位 フランソワーズ・ベタンクールメイヤーズと家族/805億ドル(69歳/フランス/ロレアル)
化粧品大手ロレアルの相続人であるベタンクールメイヤーズは、3年連続で「世界で最も裕福な女性」のタイトルを維持した。火災に遭ったノートルダム大聖堂の再建にロレアルと共同で2億3000万ドルを寄付したり、私立病院の運営企業を支援したりする活動にも力を入れている。