宇宙

2023.04.05

スペースXの新型ロケット「スターシップ」 1週間以内に打ち上げへ

開発中のスターシップと打ち上げロケット、スーパーヘビーのプロトタイプ(Jonathan Newton/The Washington Post via Getty Images)

待たされること2年近く、イーロン・マスクの火星ロケットが再び飛び立とうとしている。事態は急激に進み始めているようだ。

SpaceXが開発を進める二段式超大型ロケット「スターシップ」の第一段ブースター部分である「スーパーヘビー」は、先週末に発射場へ移され、連邦航空局(FAA)は航空管制官向けの運行計画通知書に4月10日月曜日を目標打ち上げ日時として記載した。

通知書には11日火曜日、12日水曜日も予備日として記載されている。

打ち上げ情報サイトのNext Spaceflightは、11日午前8時10分 CDT(中央夏時間)を打ち上げ日時として掲載している。これはテキサス州西部のSpaceXスターベース施設近くのメキシコ湾の一部に対して発行された海洋ハザード区域に基づくものだ。



ちなみにFAAはまだ、スターシップが合法的に飛び立つために必要な打ち上げライセンスを発行していない。しかし、ライセンスが実際に発行される前に周囲の関係者が事前準備することは理にかなっている。

まだあらゆることが起きる可能性があり、宇宙飛行の世界では非常によく起きる遅延もその1つだが、スターシップの宇宙初飛行が近づいている明るい兆しであることは間違いない。

4月1日、マスクはツイートで、スターシップの打ち上げまではおそらく数日以上かかるが「何週間も先ではないことを願っている」と言った。

SpaceX CEOのマスクは、初飛行では完璧にことが進まない可能性があると警告している。今回は軌道への短時間の飛行にすぎず、その後太平洋のハワイ沖に着水する予定だ。

新しいロケット(今回はスーパーヘビーにとって初飛行)が、発射台の上、打ち上げ後の数分間、1段目の切り離し、あるいは地球大気圏への再突入で、何らかの異常を経験することは珍しくない。

いずれにせよマスクは、エンジン点火後の「興奮は保証する」と言っている。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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