ICOは昨年、TikTokに罰則を科す意向を発表した際に、て3370万ドル(約44億円)を科す予定だった。民族性、政治的意見、健康データ、性的指向などの情報を含む特別カテゴリーのデータの違法な使用に関連する調査の暫定結果を追求しないことを決定したと述べた。
TikTokは特に若い人の間で人気があり、Instagram(インスタグラム)、YouTube(ユーチューブ)、Facebook(フェイスブック)などの他のソーシャルメディアプラットフォームと同様に、若年層のユーザーに悪影響を与える可能性があるとして、近年激しく監視されている。
TikTokのプラットフォームは、使用しているアルゴリズムがユーザーの精神的・肉体的な健康を害する可能性のあるコンテンツを提案するなどの側面があり、低年齢の子どもたちにとって特に問題だと考えられている。多くのプラットフォームが若年層のユーザーを保護するための規制の導入に踏み切っている。その一方で、誰がサービスを利用し、どのようなコンテンツが投稿されるかを適切に監視できていない、そもそも参加できないはずのユーザーや有害なコンテンツを排除できていない、などと厳しく批判されている。
TikTokが子どもにおよぼす影響に関するこのような監視は、同社の中国政府とのつながりに対する欧米政府の不安が高まる中でのものだ。TikTokは中国企業ByteDance(バイトダンス)が所有しており、議員らはTikTokの人気が中国政府によって中国外のユーザーを見張るために悪用されることを懸念している。
TikTokはそのようなスパイ活動はしないと強く否定し、データを分離して管理していると主張しているが、多くの議員は中国当局がTikTokに強要することを恐れている。米連邦政府、ほとんどの州政府、いくつかの欧州の国はセキュリティ上の懸念からすでに政府端末でのTikTok使用を禁止している。米国の議員たちは安全保障を守るためにTikTokを完全に禁止することを検討している。
(forbes.com 原文)