英国の競争市場庁(CMA)は、グーグルがアドテクノロジーの仲介市場の大半を支配していることを問題視しているが、この訴訟は、同社が少なくとも2014年以降、自社のアドテクサービスを優遇することで、違法に競争を制限してきたと主張している。
これにより、アドテクサービスの価格は軒並み上昇し、パブリッシャーは最大で収益の19%を失うことになったとアーサーは述べている。
「グーグルは、ディスプレイ広告市場において、広告主とパブリッシャーの間に入り込み、広告主に数十億ポンドもの損失を与えている。CMAは現在、アドテク分野におけるグーグルの反競争的行為を調査しているが、私たちは、裁判を通じてグーグルの過ちを正そうとしている」と、アーサーは述べている。
グーグルは、他にも同様の訴訟に直面しており、1月には、米国司法省と8つの州が、グーグルがその地位を乱用していると主張する訴訟を起こしていた。
EU、オーストラリア、フランスでも同様の申し立てが行われている。2021年6月にフランスの競争当局は、グーグルがアドテク市場における支配的地位を乱用したとする裁定を下し、グーグルは2億2000万ユーロの罰金支払いに同意していた。
また、英国でも昨年11月に情報通信庁(Ofcom)の元ディレクターが、最大136億ポンドの損害賠償を求める同様の訴訟を起こしている。
アーサーの代理人は、法律事務所のHausfeld LLPが務めている。「当社は、クライアントと協力して損失を被った人々を支援し、グーグルの反競争的行為をやめさせようとしている」と同社のパートナーのLuke Streatfeildは述べている。
グーグルは、法廷で争う構えだ。
「当社は、英国および欧州のパブリッシャーと前向きな協力を行っており、当社や当社のパートナー企業の広告ツールは、何百万ものウェブサイトやアプリが新たな顧客に効果的にアプローチすることを支援している。この訴訟は、不確かな情報に基づいたものだ。私たちは、事実に基づいて強力に反論する」と同社は述べている。
(forbes.com 原文)