Vol.34配信は、前回に引き続きスタンフォード大学アメリカンフットボール部 コーチ河田剛がゲスト。アメリカで16年間、大学、スポーツ、ビジネスに関わってきた河田は今、日本の現状に危機感を持っている。この状況を変えるために一歩を踏み出すことが必要だ。
中道:城西大学でアメリカンフットボールを始めらた河田さんは、1995年からはリクルートシーガルズ(現オービックシーガルズ)で活動され1999年には第1回アメリカンフットボールワールドカップの優勝メンバーに。また、選手として4回、コーチとして1回日本一を達成されています。
2007年に渡米され、スタンフォード大学フットボールチームのボランティアコーチとして活動をはじめ、2011年に正式採用に。現在はコーチ業のかたわらシリコンバレーでスタートアップのサポートもされています。
アメリカで16年間、大学、スポーツ、ビジネスという3つのシーンを横断的に見てこられた河田さんが日本について“思うところ”があればお伺いしたいです。
河田:これは日本の一番の問題であり一番いいところでもありますけど、みんなそこそこ幸せなんですよね。だから日本の外を見に行く必要もない。
中道:すごくわかります。でもこれからはそれがヤバいことだって気づかないといけないと思うんですけど、気づかないんですよね。
河田:自分が50歳になって感じるのは、若い時みたいに頭が働かなくなってきたということです。この先、老いていくといろんなことに鈍感になっていくのだろうなと。
ですが、子育て支援とか、防衛費とか、日本の将来を決めているのは、そういう感覚が鈍った人たちなんです。本当に日本の将来を憂う気持ちがあるのなら、先生方、本当に今までありがとうございました、どうぞお退きくださいという制度が必要だと思うんですよね。
僕は、日本の政府には、若い人が興味を持たない政治にしてしまったこと、日本の英語教育のレベルを低くしていることの責任があると思っています。
中道:英語に関して言えば、誰も問題だと思っていないこと自体がおかしいと思うんですよね。
河田:勤勉な日本人が英語を覚えたら、アメリカの労働が全部持っていかれるからと、GHQがわざとわかりにくい英語教育を設定したという話を聞いたことがあります。
中道:僕もそれ、信じているほうです。そういう話は本当か嘘かわからないと言われてしまいますけど、二度と日本に帝国主義を作らせないことがマッカーサーのミッションだったとしたら、かなりコンプリートしたといえそうです。