選挙権を持つ市民138万人のうち、投票に参加したのはその8%にも満たない10万3000人余りにとどまったものの、イダルゴ市長は記者団に対し、有権者の選択を尊重すると表明。電動キックボードを共有するビジネスモデルは10分で5ユーロ(約720円)という「非常に高価な」料金体系で成り立っており「とても持続可能とは言えず、何より多くの事故の原因になっている」と指摘した。
レンタル電動キックボードは現在、パリ市と契約を結んでいる米カリフォルニアのライム、蘭アムステルダムのドット、独ベルリンのティアーが運営する。今回の投票結果を受け、電動キックボードの運営許可は8月末までに取り消されることになる。3社は最近、レンタル電動自転車の運営に舵を切り、すでに契約打ち切りに備えている。
今回の決定により、パリは欧州の主要都市で唯一、携帯電話のアプリでレンタルが可能な電動キックボードを禁止する都市となる。ただし、個人所有の電動キックボードについては禁止の対象外に据え置かれる。
Les résultats de la votation parisienne sur les trottinettes à Paris.
— Olivier Razemon (@OlivierRazemon) April 2, 2023
Large rejet des trottinettes en libre-service. pic.twitter.com/J36akRolgi
速度が管理され、全地球測位システム(GPS)によって特定のエリアに制限されたレンタル電動キックボードがパリに導入されたのは2018年。ライムのフランス担当責任者は先週、AFP通信に「世界中の都市でこのような乗り物を導入する動きがあるが、その流れは先駆者であるパリから始まった」と語っていた。
(forbes.com 原文)