提供される体験の詳細はまだ明らかになっていないが、同ホテルでこのプロジェクトを率いるグローバルマーケティング・Eコマース担当責任者トマ・マテイによれば「当ホテルのゲストでも体験できない、これまでになかったガストロノミーやサービス、ホスピタリティを中心としたもの」になるという。
「創造的破壊は我々の望むところだ。誰もが予想もしなかった場にル・ブリストルを出現させたい。Web3にクラシカルなホテルをつくりだすのは、そういうことだ」とマテイは述べたうえで、単なるトレンドを追った話題づくりではないと付け加えた。「オトカー・コレクション・マスターピース」にも選出された格調高いホテルのDNAに忠実であることが至上命題なのだという。「我々が最も得意なことであり、我々の名声の理由でもある、サービス、エクセレンス、フランスの美学を提供する」
マテイは今回のプロジェクトにあたり、フランスのWeb3スタートアップ「METAV.RS」と提携した。2022年にシード資金で300万ドル(約4億円)を調達したMETAV.RSは、ブランドやリテール企業のWeb3イニシアチブに携わるコンテンツ管理プラットフォームだ。
METAV.RSは、Outlier Ventures(アウトライアー・ベンチャーズ)とFarfetch(ファーフェッチ)のコラボレーションによるアクセラレータープログラム「ドリーム・アセンブリー・ベースキャンプ」から誕生した第1世代だ。この世代には他に、Mintougeなどの先進的なSaaSプラットフォームも存在する。
マテイは、今回の取り組みを本格的なものにするため、METAV.RSのチームの助けを借りつつ、Web3の中核となる精神を全面的に受け入れた。「Web3の決まりごとやメカニズムを採用している」と彼はいう。4月15日の公開と同時に、ル・ブリストルは宿泊、バー、レストランで、暗号資産による支払いの取り扱いを開始する。