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2023.04.06 13:00

急成長中の広告チャネル「リテールメディア」 2022年は前年比80%増に

リテールメディアにおけるノンエンデミック広告の例を以下にいくつか紹介します。

 ・ある企業のサイトでは、マタニティウェアやベビー用品を複数回購入すると、その家族に赤ちゃんが生まれることが通知されます。このようなライフイベントを知ることは、安全性の高い車やミニバンなどをファミリー層向けに販売したい自動車会社や新規加入者を求める生命保険会社、ヘルスケア会社など、さまざまな企業にとってマーケティングのチャンスになります。

 ・宿泊施設や旅行予約プラットフォームなどのサービスプロバイダーは、水着や休日用の衣類、旅行用品を扱う小売企業と提携することができます。

シングルブランド小売企業は自社の商品を販売しているため、マルチブランドサイトで販売しているようなブランドには広告スペースを販売できず、一般的に不利な立場にあります。

そのため、シングルブランド小売企業にとっては、独自のターゲットを作るために匿名化されたファーストパーティデータを使用できるノンエンデミック広告は大きなチャンスとなります。

例えば、Z世代の消費者を対象とするシングルブランド小売企業は、自社のデータを利用して、類似モデルやその他のモデルを作成し、他の製品に適したターゲットを見つけることができます。具体的には、ある旅行カバンブランドは、こうしたデータを使ってZ世代の旅行者のリストを作成し、ターゲットにしています。

また、マルチブランド小売企業の観点からも、保有および運営する在庫がエンデミッククライアントにより関連性が高いことを考えると、ノンエンデミッククライアントのキャンペーンをオフサイトでターゲティングすることが望ましい場合があります。

図4. シングルブランドおよびマルチブランド小売企業のRMNとクライアントのタイプ
出典:Coresight Research

アパレル専門小売企業や百貨店は、それぞれ独自のRMN形式を展開し、異なる顧客セグメントをターゲットにする方法について有用な事例を提供しています。

2021年後半に小売企業向けメディアサービス「GPS Media」を開始したGapは、ノンエンデミック広告主を主な広告主としています(家庭用品、ミールキット、通信、メディア・娯楽、金融サービスなど)。

また、2020年8月に「Macy's Media Network」を開始したMacy'sは、エンデミックとノンエンデミックの両方の広告主を対象としています。

図5. GapとMacy'sの小売企業向け広告主
出典:Gap/Macy's
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文=RxR Innovation Initiative

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