政治

2023.03.31

FOXニュースCEO、トランプの虚偽主張への事実確認を「ビジネスに悪影響」

Getty Images

FOXニュースCEOのスザンヌ・スコットは、2020年の大統領選挙直後に、ドナルド・トランプの虚偽の選挙不正の主張に対する同ネットワークのファクトチェックを「ビジネスに悪影響」とメールで非難したことが、複数の報道により明らかになった。Dominion Voting Systems(ドミニオン・ヴォーティング・システムズ)による法廷でのプレゼンテーションは、16億ドル(約2100億円)の名誉毀損訴訟を進めるにあたり、FOXニュースを選挙後に混乱するネットワークとして描いている。

スコットは、2020年12月2日の電子メールでプライムタイムの番組制作幹部ミード・クーパーに、ファクトチェックを「やめなければならない」と伝え、その報道はFOXニュースの視聴者が何を求めているかについての「理解不足」を示していると主張したと報じられている。

このメッセージは、FOXニュース特派員エリック・ショーンがニュースキャスターであるマーサ・マッカラムの番組に出演し、インタビューで票の「投棄」に参加したと主張したトラック運転手を攻撃した直後に送られた。FOXニュースの広報担当者は声明で以下のように述べている。「これはファクトチェックの問題ではありません。目下の問題は、あるホストが別のホストを避難したことなのです」

またこのメールは、スコットがプライベートで「私たちの視聴者や報道の扱い方を理解していない記者たちを擁護し続けることはできない」と述べ、FOX Nation(フォックスネーション)ストリーミングサービスの加入者数2万5000人の減少を非難した数週間後に送られたものでもある。後に、広報担当者は、このやりとりが「特派員の口調や話し方」に関係するものであったと述べている。

Dominion Voting Systemsは、FOXニュースに対する名誉毀損訴訟の裁判開始日が4月17日に迫る中、先週、法廷でこのメッセージを公開したと伝えられている(両社は、裁判前の略式判決で訴訟を解決するよう目指している)。
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翻訳=上西雄太

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