ビジネス

2023.04.02

ロボットの社会実装を追求、データサービスで顧客を支える

山崎: BIM/CIM(BuildingInformation Modeling/Construction InformationModeling)とロボット間の双方向連携を実現するイクシスの「i-ConWalker」を、ソニーの「ロボティクスプラットフォーム」と連携させる共同研究開発を進めてきたのです。建設現場に導入しての実証実験が始まるところで、新しいサービスを打ち立てられるのではと期待しています。

鈴木:国土交通省が公共事業で3次元モデル(BIM/CIM)の原則適用を義務付けたことも追い風ですね。

山崎:流れをとらえたという感触はあります。22年4月から土木やインフラ領域の公共工事では、3次元モデルによる管理ができないと事業者は入札に参加できないようになりました。スーパーゼネコンなどの大手は対応できていますが、中堅以下の事業者さんにとっては簡単でなく、当社の強みを生かせる場面が広がっています。我々はまだインフラ業界の1%程度にしかアプローチできていません。中長期では業界のシェアを10%以上取りたいですし、海外にも展開していきたい。

鈴木:ソニーグループのアセットはもちろん、これまで培ってきた個人的なネットワークを含め、日本中のいろいろなインフラにかかわる会社を紹介しています。すでにいくつか事業連携が起きていますが、さらに大きな規模のビジネスをつくれるように応援していきます。


すずき・だいすけ◎ソニーベンチャーズ シニアインベストメントダイレクター。ゴールドマン・サックス証券の投資銀行部門に勤務し、USJの経営再建などを担当。その後、日本航空の再建や新規事業創造に従事。PEファンドを経て現職に至る。

やまさき・ふみのり◎イクシス代表取締役Co-CEO兼CTO。1998年6月、大学在学中にロボット開発のイクシスリサーチを設立。2018年9月にイクシスに社名変更。11年より認定NPO法人ロボティック普及促進センター副理事長を兼務。

文=眞鍋 武 写真=平岩 亨

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