フォーブスの見積もりでは、大谷の2023年シーズンの総収入は税金と代理人手数料を差し引く前で6500万ドル(約85億円)に達し、大リーグ史上最高に膨らむ見込みだ。大谷は昨年10月、年俸調停を回避して単年ベースで史上最高となる3000万ドル(約39億円)で今シーズンの契約を結んでおり、この分が総収入の半分近くを占める。グラウンド外でも大谷は世界的なスーパースターへと駆け上がっており、スポンサー収入は少なくとも3500万ドル(約46億円)にのぼるとみられる。近年、グラウンド外の収入でこれに次ぐのは昨シーズンのブライス・ハーパー(フィリーズ)の650万ドル(約8億5000万円)だ。今シーズンでは、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)のスポンサー収入が450万ドル(約5億9000万円)で大谷に次いで多い。
大谷の収入を押し上げているのは日米両国での人気だ。大谷は日本で興和(バンテリンコーワ)やセイコーウオッチ、ボス(BOSS)、米国でFanatics(ファナティクス)やTopps(トップス)など、計13のパートナーシップを結んでおり、ここ数カ月の間にも新たにコーセーやNew Balance(ニューバランス)と高額の契約をしている。ニューバランスは大谷に自社のシューズやグローブといったウエア類を着用してもらうだけでなく、日本での大々的な売り込みをはじめ世界各国で大谷を使ったプロモーションも計画する。
ニューバランスの最高マーケティング責任者を務めるクリス・デービスは「日本市場でのショウヘイの商業効果は年数千万ドル以上になるだろう。彼は日本において野球選手である以上に文化的なアイコンだからだ」と話す。「この世代の野球選手で、あるブランドにこれほどの商業効果をもたらせるのはおそらく彼をおいてほかにいない」