AI

2023.04.14 13:30

どれだけ早く「実務導入」するかが勝負 AIを駆使した経営方法とは?

活用法は、簡単。ログイン後、テキストを打ち込みます。するとアンサーとなるテキストが即座に自動生成されます。自然な返答が得られる言動モデルなので、日本語や文脈がおかしくなることなく、精度の高い内容&テキストによる情報を得られるのが、これまでのAIツールになかった最大のメリットです。

つまり、人間の手がほぼ必要なくなるくらいの完成度の高い言語モデルがアウトプットされることにより、顧客対応やサポート業務の活用が格段にアップグレードされることでしょう。

昨今、悩みの「人手不足」や「業務効率化」など、社内外の両側面に貢献できます。そのレベルの高さは、「ChatGPT」を活用した医者の国家試験の論文がパスしたり、ハーバードビジネススクールのMBAの課題に対して、B評価を得られたりと、実に興味深いところです。

一方、「Notion AI」は、我が社のマーケティング・チームから「是非導入して欲しい」という声が高まり、導入したAIです。「ChatGPT」機能に加えて深掘りできる編集機能が魅力。

例えば、企画書を作るとしましょう。「コロナ後の海外展開について、タイトル案と見出しと本文1000ワード」と入力。すると「イントロダクション」「海外展開の必要性」「海外展開の障壁」「新たな海外展開の方向性」の見出しと本文が、わずか数十秒のうちに出てきます。

上司の指示の下、部下が何時間もかけて仕上げる企画書が一瞬のうちに完成するのです。テキストの論調を「もっとカジュアルに」とか「もっとフォーマルに」と入力すれば、要望通りの文体に仕上げてくれるのも魅力です。

今後は、「プロンプト」スキルが必要になる!

ここで、これらのツール最大の注意点は、質問や指示をするスキルを必要とするところ。端的に何を質問したいのかを入力するワード・センス、すなわち「プロンプト」スキルが重要なのです。たとえば、上司が部下に「やる気になる指示」を与えたなら、部下が持つポテンシャルが発揮できますが、下手な指示をしてしまったなら、部下の持っている能力を発揮できません。これと同じ現象がAIにも言えるのです。

そこで、これからは、「プロンプト・エンジニアリング」の人材が求められるようになりますし、全員がこのスキルを高めなくてはいけません。実際、プロンプト・エンジニアという職種は、アメリカ、次いで中国でも次世代SE進化版の稼げる職種と認識されています。現在のアメリカでは、循環器医師や弁護士といった士業と共に、高い年収を得られる専門業種となっていることからも、いかに「プロンプト」の能力が重要視されているかが理解できます。
次ページ > AIの未来とは、業務からクリエイティブまで使い方次第

文=中村麻美

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事