英紙ガーディアンによると、パリのシャルル・ド・ゴール空港とオルリー空港を管理するADPグループの社員ソレーヌ・ル・ブリがオランダ・アムステルダムで開催されたドローンに関する会議でこの計画を認めた。
ル・ブリは「世界初の、電動垂直離着陸機(eVTOL)によるテストサービスを開始しようとしている」と語った。
この空飛ぶタクシーに使われる機体であるVoloCity(ヴォロシティ)は、ドイツ企業Volocopter(ヴォロコプター)が設計したものだ。運用試験のために、5カ所に設置が計画されている「エアモビリティ用パッド」のうち最初のものが2022年、フランス中央部に位置するセルジー=ポントワーズでオープンした。最終的にはこれらのエアモビリティ用パッドで乗客が空飛ぶタクシーに乗降できるようになる。
この空飛ぶタクシーは画期的なサービスとなる可能性を秘めているが、実際の影響は限定的だろう。機体に乗り込めるのはパイロットと乗客1人だけだ。そのため、一般販売されるチケットの数はかなり限られている。料金もまだ決まっていない。
空飛ぶタクシーサービスを有料で提供できるようになるには、欧州航空安全機関の認証が必要だ。ADPグループによると、認可が下りれば、空飛ぶタクシーはヘリコプターの飛行ルートを利用することになるという。
2024年のパリオリンピックで提供される空飛ぶタクシーがたとえわずかであっても、これを推進しようとしている人々は、今回のオリンピックが空飛ぶタクシーに対する人々の反応をみるための良い機会だと考えている。パリの交通の未来において空飛ぶタクシーがより大きな役割を果たすかどうかは、そうした反応次第かもしれない。
(forbes.com 原文)