サービス

2023.03.30 08:10

低所得者層が牽引するインドのEコマース リーディングカンパニー3社

オンラインショッピングイベントで大型商品を購入する消費者が増加

消費者は、AmazonのPrime DayやGIF、FlipkartのBBD、MyntraのBFFなど、Eコマース大手が毎年主催するオンラインショッピングイベントで大型商品を購入する傾向にあり、条件や割引、オファーを活用して、2023年を通じて続くと思われるインフレ圧力に対抗することが予想されます。

・RedSeerによると、2022年のイベント時期に、Amazon、Flipkart、Meesho、MyntraなどのEコマース企業は、前年比25%増で合計7600億ルピー(93億米ドル)を売り上げました。電子機器や大型家電などの高額商品の購入は前年比13%増となり、全体の成長を牽引しました。

・同様に、業界団体であるCEAMA(家電製品製造者協会)は、2022年のイベント時期に中高級家電の取引量が30%近く、金額が40~50%伸びたと推定しています。

・Panasonic Indiaの報告によると、同社のインバーターエアコン、4Kテレビ、トップローディング洗濯機は、2022年のイベント時期にそれぞれ38%、34%、13%の前年比成長を記録しました。

2023年にインドで予定されているショッピングホリデーやイベント期間中、消費者の支出シェアは増加し、高額商品の多くは徐々にオンラインショッピングイベントで購入されるようになることが見込まれます。

Eコマースのイノベーター

・2021年に設立され、バンガロールに本社を置くInstasell社は、企業がInstagramページをオンラインEコマースサイトに変換することを可能にするモバイルアプリケーションプラットフォームを提供しています。中小企業はInstasellを通じてオンライン注文、支払い、発送を自動化することができ、顧客との交流により多くの時間を割くことができるようになります。同社によると、企業はInstasellを利用することで、平均して1日あたり約50~100件の注文を受けられるように事業をスケールアップしています。

・Havi.co社は2020年に設立され、グジャラート州に本社を構えています。同社はスナップフィット型のロボット玩具やDIYキットを設計・販売する家電・ロボット関連企業です。特に子ども達に学習と創造を促す、楽しくて持続可能なテクノロジー製品の開発を目指しています。また、消費者との交流を深め、より多くの製品を販売するために、デジタルチャネルを構築しています。

・Santhe.in社は、キラナショップオーナーなどの売り手や地元業者と消費者を結びつけることで、地域経済を支援するプラットフォームを提供しています。消費者はSantheのアプリやウェブベースのプラットフォームを使って食料品リストを作成し、それを近くのお店と共有してオファーを受けたり、地元の食料品店間の価格を比較したりすることができます。

・2018年に設立されたバンガロールのReturn Prime社は、Eコマース事業者の返品と交換の追跡、管理、最適化をサポートします。自動化により、問い合わせへの対応を減らし、売り手とのやり取りを必要とせず、消費者は自分で返品や交換のリクエストを行うことができます。

・WareIQ社は、オンラインブランドが消費者へ翌日配達サービスを提供するのをサポートするEコマース・フルフィルメント及び配送サービスを提供しています。WareIQのプラットフォームは、フルフィルメントセンターとラストワンマイルの配送パートナーをインド全域で連携させ、Eコマースブランドが消費者のより近くで在庫を保管し、より速い配送を行うことを可能にします。同社は2019年に設立され、バンガロールに本社を構えています。
次ページ > 今後インドにおけるEコマースは?

文=RxR Innovation Initiative

ForbesBrandVoice

人気記事